賃貸業においてインボイス登録は必須ですか？｜専門家に無料相談できる賃貸経営Ｑ＆Ａサイトはお悩み大家さん

【コメント】
ご回答ありがとうございます。
もう一つ質問よろしいでしょうか？
ネットで調べたらインボイスの提示を断ると賃料を下げなければならないとあったので、駐車場の料金は数千円なので、インボイス無しの前提で賃貸契約となると駐車場料金は家賃に込みにするのが一番良い方法なのでしょうか？

【コメント】
もう一つのご質問について回答を申し上げます。
消費税法や消費税の計算にある程度の知識が無いと、下の回答は分かりにくいかも知れません。
しかし、掲示板ではその説明まではできないので、ご了承ください。
また、仰る「インボイスの提示を断ると賃料を下げなければならない」とは、駐車場の当初賃料にかかる消費税額相当の値下げという意味で承ります。

仮にインボイス発行をしなくて駐車場の賃料にかかる消費税分を値下げしても、駐車場の賃料は消費税が課される取引であることに変わりはありません。
貸主が駐車場の賃料にかかる消費税を請求するか否かやインボイス発行をするか否かや消費税申告納付をするか否かにかかわらず、消費税法は駐車場の賃貸取引に消費税を課税すると定めています。
インボイス制度の開始前に駐車場の賃料にかかる消費税を借主から受領してもその消費税を免税事業者の貸主は納税しなかった（いわゆる益税）ですが、インボイス制度の開始後も免税事業者である貸主に引き続き益税が生じるのは変わりません。

したがって、インボイス発行をしない場合、貸主は駐車場の賃料にかかる消費税相当額を値下げしなければならないということはありません。
貸主が受領した駐車場の賃料にかかる消費税についてインボイスは発行しない（貸主の益税を認める）という合意があれば、駐車場の賃料にかかる消費税の値下げはしなくてもよいとなります。
仰る「インボイスの提示を断ると賃料を下げなければならない」というのは貸主の益税を借主が認めないという貸主の益税にかかる経済的利益の分配のお話であって、駐車場の賃貸借が消費税課税の取引とする消費税法や消費税の計算とは別のお話です。

続いて、駐車場の賃料を住宅の賃料に含めて請求しても、駐車場の賃料にかかる消費税が必ずしも消費税非課税になるとは限りません。

駐車場の賃料にかかる消費税が非課税になる要件は、次の3点の全てを満たす場合のみです。
①集合住宅に係る駐車場で入居者について1戸当たり1台分以上の駐車スペースが確保されている。
②自動車の保有の有無にかかわらず割り当てられる。
③住宅の貸付けの対価とは別に駐車場使用料等を収受していない。

上の3点の要件の全部を満たさない場合、駐車場の賃料を住宅の賃料に含めても駐車場の賃料は消費税の課税取引になります。
この場合、消費税の計算上は、駐車場の賃料を含む住宅の賃料には駐車場の賃料にかかる消費税が含まれているものとして、その金額のうちに含まれる駐車場の賃料（相場賃料など合理的なものを基準として）とその消費税額を計算をします。

賃貸ユウちゃん様のアパートの駐車場が上の駐車場の賃料にかかる消費税が非課税になる3点に当たるのならば、仰る方法が良いと思います。
当たらないのであれば、インボイス発行無しを前提に駐車場の賃貸借契約を締結するなど別の方法をとることになります。

【コメント】
ご回答ありがとうございます。
参考になりました。