賃貸物件、ハウスクリーニングしない場合の敷金返金について｜専門家に無料相談できる賃貸経営Ｑ＆Ａサイトはお悩み大家さん

クリーニング費用の負担は、前入居者とお客様の間だけで支払うべき内容を取り決めた事項だと思います（前入居者がクリーニング費用負担を了承している前提です）。
そのクリーニング費用をお客様が受領し、（クリーニングを行う場合でも）安い業者が出てきて余る場合もあれば、反対に足が出てしまう場合もあるでしょう。
お客様は前入居者との間で”貸主は退去後に借主が負担した費用でクリーニングをしなければならない”ということではなく、”貸主はクリーニング費用相当を受領する”という内容にとどまっているはずです。
仮に前入居者との敷金精算後（クリーニング前）に質問内容のような申込みがあったとしたならば、敷金精算完了後にクリーニング費用を前入居者に返還する義務が発生すると考えることもできてしまいます。すなわち、お客様のクリーニング費用の受領とその使い道は分けて考えるべきと判断いたします（敷金から差し引くことも選択できると思います）。

契約書上の特約にハウスクリーニングはどのように明記されているのでしょうか？

例えば特約に

①　ハウスクリーニング㎡あたり1000円とし、退去時に支払うものとする。例　20㎡　20，000円

②　クリーニング費用は一律25000円とし、退去時に支払うものとする。

③　特約は定めないものとする。

上記①、②の場合には、ハウスクリーニングの費用を敷金より相殺して、ご返金しても問題はない
ように思いますが、次の入居者に気持ち良く入居して頂く為に、お部屋の中のクリーニング工事は必ず必要と思います。・・・例えば、入居してから、換気扇が汚れている、ガステーブルが汚れている、エアコンのフィルターがつまっている、トイレがきたないなどの、入居者からのトラブルの連絡も予測されます。家主として最初から綺麗な状態で貸し出すのが通常のように思います。

③の場合には、綺麗にして退去しているのであれば、クリーニング費用を差し引きご返金する事は
できないように思います。
『　国土交通省のガイドライン　』にもある通り、賃借人が通常の清掃（具体的には、ゴミの撤去、掃き掃除、拭き掃除、水回り、換気扇、レンジ回りの油汚れの除去等）を実施して
いる場合は次の入居者確保のためのものであり、賃貸人負担とすることが妥当と考えられる。
上記のように定めております。
平成23年8月発行　原状回復をめぐるトラブルとガイドライン　P21参照　ご参考まで・・・

今回の入居者が退去されるときに、クリーニング代を貰わないのであれば、返金する必要はありません。